phpを使っているとちらほら目にする「Zend」とはいった何でしょうか。
phpの中への入り口、それが「Zend」です。(たぶん)
この記事を読むと、Zendが何者かなんとなく分かります。
Zendの意味は?
「Zend」という名前の由来はphpの開発者の名前です。
phpの発展に寄与した「ゼーブ・スラスキー(Zeev Suraski)」と「アンディ・ガトマンズ(Andi Gutmans)」の2人の名前(「Zeev」と「Andi」)を組み合わせて「Zend」を命名しました。
Zendの名前は彼らが開発したphpの中核である「Zend Engine」や、創業した会社「ゼンド・テクノロジーズ」の名前に使われます。
ゼンド・テクノロジーズ(Zend Technologies)
ゼンド・テクノロジーズはphpの発展に寄与した2人のエンジニアが中心となって設立したアメリカのIT企業です。
2015年にRogue Wave Softwareに買収され、さらに2019年にPerforce Softwareに買収されました。
php関連の製品(Zend StudioやZendo Server)の販売を行っています。
Zend EngineやZend Frameworkの開発支援などを行っています。
Perforce Software(旧ゼンド・テクノロジーズ)のウェブサイトでは自社製品の紹介の他、phpのバージョンアップに関する情報や最新の取り組みなどが積極的に発信されています。
Enterprise PHP | Zend by Perforce
ゼンド・ジャパン
ゼンド・テクノロジーズのパートナーとして、Zend製品の日本語版の販売をしている企業です。
有料のプログラミングトレーニングの販売、技術書の出版、無償のセミナー開催などの活動も行っています。
2020年現在、製品販売以外はあまり積極的な活動は見られないようです。
2012年に「コネクト株式会社」に社名を変更しました。
Zend Engine
phpの中核を成すスクリプティングエンジンです。
当初phpはスクリプトを1行ごとに解釈しながら実行するという非常に効率の悪い手法を取っていました。
Zend Engineはこのパースと実行の処理を完全に最初から作り直す事で効率化し、処理速度を10倍以上に向上させたとされています。
さらにZend Engineはphpの基本機能と追加機能を整理し、追加機能に関してはモジュールという形で後から追加できるようにしました。
これにより多くの追加モジュールが開発され、phpの豊富なライブラリ群を生み出しました。
Zend Engineはphp4から採用され、php5からはZend Engine2、php7からはZend Engine3が採用されています。
[ThinkIT] 第1回:意外と知らないZend Engine (1/3)
[ThinkIT] 第2回:モジュールによる高速化と機能拡張 (1/3)
以上、簡単な「Zend」の概要でした。
なんとなく分かった気がするので、次はZend Engineの構成やソースコードを調べていきたいと思います。
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